川っぺりムコリッタを観て

ゆのまえ食堂

2022年11月23日 08:51

この、不思議なタイトルの映画を観たのは、先月でした。





川の近くの家々に住んでいる人々に起こる、
スマートさには欠けた、
優しさだけで繋がっているような、
ドタバタで愛嬌のある物語でした。

アパートの名前がムコリッタ。
それは仏教における時間の単位1/30日で、
つまりは48分を表すそうです。

このタイトルに圧倒的なインパクトを受け、
その流れの良さに、
これはきっといい映画に違いないとなぜか思ったのでした。

ポスターになっている
4人が並んでゆったりと立つ姿は、
この映画の呑気なそれでいて優雅な雰囲気を、
全部表しているように見えます。






古き良き時代にはあったかもしれないような、
厚かましい近寄り方も、
いまの世にもそんなコミュニケーションで始まる関係も、
案外よかったりするのかもと思えました。

クセの強い住人たちの、
真面目に丁寧に暮らしている姿と、
その付き合いの流暢さが、
この映画の本編のように感じました。

普段自覚していない小さな小さな幸せって、
白いご飯が上手に炊けて、、
それを誰かと頬張って食べるときなど、
そんなことなんでしょうと教えてくれます。




ただただ一生懸命食べているのを見ていて、、
ほんとうにおいしそうで、
会場にいた人みなさんもきっと、
毎日の食事を顧みる時間になっていたと思いました。

ちょっとしたお節介が嬉しい付き合いができたら、
お隣さんとは長く緩やかに繋がっていたいところですね。